更新日:2020.08.25
昔の日本の暮らしを見ると、家族がくつろぐ居間から離れた北側の台所でお母さんが料理をつくることが一般的でした。冷蔵庫がなかった時代、あえて日当たりが悪い場所に台所を設けることで、食べ物が傷むのを防ぐことがその理由と言われています。
欧米化が進み、住居や暮らし方に変化が訪れると、台所は「キッチン」と呼ばれるようになり、暮らしの中心として考えられるようになりました。
夫婦でキッチンに立って料理を楽しんだり、カウンターでお子さんが宿題をするのを見守ったり。キッチンは暮らしの数だけプランがあると言っても過言ではありません。新築やリフォームの際、何よりキッチンにこだわる方も多いことでしょう。
現代の住環境において、最も多くの家庭で見られるのが「オープンキッチン」です。これは、キッチンとリビング・ダイニングを仕切らないスタイルで、料理をしていても家族と常にコミュニケーションを取ることができるメリットがあります。また、配膳のしやすさ、家族で料理を楽しめるのも魅力です。オープンキッチンの代表的なレイアウトを見てみましょう。
●I型
シンクとコンロ、冷蔵庫などを1列に配置したレイアウトです。もっとも多く見られる配列で、省スペースでの設置が可能。
●二列型
I型キッチンの背面にカウンターやカップボードなどを配列。収納や作業スペースを広く確保することができます。
●L型
壁の一面、もしくは二面を利用して、L字型にコンロやシンク、作業台を配置したレイアウトです。シンクとコンロの配置が近いレイアウトにしやすいため、家事動線が短いのがポイント。
●U型
シンク、コンロ、冷蔵庫をU型に配するレイアウト。調理スペースと収納が広く取れるため、家事効率が良いのが特徴です。
●アイランド型
リビングの中に島(アイランド)のように存在するキッチンレイアウトです。壁に接する部分がないため広々と使うことができ、リビングとの一体感を生むことができます。
●ペニンシュラ型
突き出たカウンターが半島(ペニンシュラ)のように見えるレイアウト。キッチンカウンターのどちらか一方が壁についているタイプを指します。
キッチンのレイアウトを決める際、忘れてはならないのが「収納力」です。キッチンには調味料、調理器具、食器、カトラリー、ストック食材など収納しておきたいものがたくさんありますよね。家事効率を考えた時、それらがシンクやコンロから手が届きにくい場所にあるのは避けたいもの。
キッチンを選ぶ際、デザインや機能に目を奪われがちですが、設計段階から収納スペースを確保しておきましょう。吊り棚やシンク、コンロ下のスペースのほか、最近ではパントリーを設けるご家庭も増えています。
料理をしながらお子さんとおしゃべりをしたり、家族で料理を作ったり。声をかければすぐに届くオープンキッチンは、現代生活の理想のキッチンと言えます。
家族が自然と集まり、笑顔が生まれるキッチンはまさに暮らしの中心。固定概念にとらわれず、ライフスタイルにぴったりなキッチンプランを選ぶことが、快適な住まいの条件になることでしょう。
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